足底筋膜炎の治し方: 治療法と推奨される対策
足の健康
足底筋膜炎の主な治療法、それぞれの根拠、そして回復を後押しするためにできることをご紹介します。
足底筋膜炎には、ストレッチのような簡単な対策から、注射や手術といったより複雑な選択肢まで、さまざまな治療法があります。治し方は一つではなく、回復には複数の対策を組み合わせることが多いです。ここでは、足底筋膜炎のおもな治療法と、それぞれの根拠、そして回復を後押しするためにできることをご紹介します。
この記事の内容
足底筋膜炎は、かかとから足の指まで足裏を走る帯状の組織、足底筋膜に起こる症状です。とくにかかとの周辺に痛みが出ます。
足底筋膜炎の治し方
足底筋膜炎が起きると、できるだけ早く治したいと考えるのが自然です。幸い、足底筋膜炎にはいくつかの治療法があり、多くの場合はより複雑な選択肢を検討する前に、簡単な対策から始めます。
足底筋膜炎の治療は通常、活動の見直し、運動とストレッチ、適切な靴の使用、インソールの利用から始まります。症状が続く場合は、理学療法、体外衝撃波治療、注射、そしてごくまれに手術といったほかの治療法が検討されることもあります。
足底筋膜炎を早く治す唯一の方法はありませんが、早めに対処し、適切な治療を続けることが痛みの軽減と回復の後押しに役立ちます。
足底筋膜炎の治療法
運動とストレッチ
運動とストレッチは、足底筋膜炎の治療で臨床的な裏づけが最も多い対策のひとつです。とくに足底筋膜と下腿の筋肉のストレッチ、そしてかかと上げのような足と足首の筋力トレーニングが推奨されます。
大切なのは、強度を急に上げず、継続して少しずつ進めることです。種類を増やすことよりも、痛みをやわらげ、少しずつ改善していける習慣を続けることが重要です。
どの運動をどのように行うかは、足底筋膜炎の運動とストレッチのガイドで紹介しています。
痛みが強くなる活動を控える
単純で当たり前の対策ですが、やはり重要です。NHS Informによると、明らかに痛みが増す活動があれば、足に無理をさせ続けるのではなく、しばらく控えるか、強度を下げるのが望ましいとされています。症状が悪化していると感じるなら、走る量を減らす、繰り返しのジャンプを避ける、長時間続けて立たないようにする、といったことが考えられます。
まったく動かないという意味ではなく、足に少し余裕を持たせて、痛みが引くにつれて少しずつ普段の活動に戻していきます。
足底筋膜炎用インソール
インソールは、足底筋膜炎の治療において有力な補助になります。とくに運動やストレッチなど、ほかの対策と併用する場合に効果的です。痛みをやわらげ、足にかかる負担を減らすのに役立ちます。
インソールを選ぶときは、かかとのクッション性と土踏まずのサポートがあるものを選ぶことが大切です。この2つは、足底筋膜炎の不快感をやわらげるうえでとくに重要な部位です。
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適切な靴
靴は、足をしっかり支え、十分なクッション性があるものを選ぶとよいでしょう。ソールが非常に薄いものや、すり減りすぎたものは、しばらく避けてください。
足底筋膜炎のための特別な靴を探す必要はありませんが、履いて快適で、歩いているときや立っているときに痛みが強くならない靴を選ぶことは大切です。
理学療法
症状が続く場合や、より指導のある治療が必要な場合は、理学療法が役立つことがあります。理学療法士は、痛みの経過と一人ひとりの状況に応じて、運動、ストレッチ、足と足首への手技を組み合わせます。
抗炎症薬
足底筋膜炎にどの抗炎症薬がよいのか、気になる方は多いでしょう。イブプロフェンやジクロフェナクなどの薬は、短期間、症状を抑えるために使われることがあります。ただし、痛みを一時的にやわらげる補助であり、問題そのものの解決策ではありません。
体外衝撃波治療
体外衝撃波治療は、痛みのある部位にエネルギーの衝撃波を当てる治療で、痛みの軽減と回復の後押しを目的としています。より簡単な足底筋膜炎の治療を試しても症状が続く場合に検討されることが多いです。
複数の研究では、症状が続く足底筋膜炎で痛みの軽減に役立つことが示されており、注射や手術といったより侵襲的な治療に進む前の選択肢とされることが多いです。
注射治療
注射治療は、ほかの対策を試しても痛みが続く場合に限って行われることが多いです。
最も一般的なのはステロイドの注射で、一定期間痛みをやわらげることがありますが、効果は主に短期的です。ほかに多血小板血漿(PRP)注射という選択肢もあり、一部の研究では中期的に良好な結果が示されています。それでも第一選択となることは少なく、医療従事者と個別に相談して判断する必要があります。
手術
慢性化した場合、つまり痛みが何か月も続き、これまでの対策で改善が得られない場合には、手術が検討されることがあります。術式はいくつかあり、いずれも足底筋膜にかかる張力を減らすことを目的としています。
自宅でできる足底筋膜炎のケア
足底筋膜炎の対策のうち、いくつかは好きなときに自宅で行えて、症状をやわらげるのに役立ちます。たとえば次のようなものです。
足底筋膜炎は冷やすべきか、温めるべきか
足底筋膜炎は冷やすのがよいのか、温めるのがよいのか迷う場合、痛みをやわらげる目的では冷やす方法がよく推奨されます。布で包んだ氷を短時間当てる、冷やしたボトルの上で足を転がす、といった方法があります。
温めることが心地よく感じられる場合もありますが、足底筋膜炎の主な対策とは考えられていません。
運動とストレッチ
利点のひとつは、足底筋膜炎の運動はほとんどが特別な道具なしで自宅で簡単にできることです。足底筋膜と下腿のストレッチ、かかと上げなどの筋力トレーニングは、とくによく推奨される方法です。
朝起きて歩き出す前や、数時間立ち続けたあとなど、一日のなかの区切りを使ってストレッチを行うとよいでしょう。
足底筋膜炎が治るまでの期間
回復までの期間は人によって大きく異なります。数週間で症状が改善し始める場合もあれば、数か月続く場合もあります。
参考として、米国整形外科学会(AAOS)は、90% 以上の人が、簡単な非手術的治療によって約10か月で改善するとしています。
さらに、2025年に発表された研究では、足底筋膜炎のある200名を追跡し、症状はとくに最初の3か月で改善したものの、その後の数か月も回復が続いたことが報告されています。比較的早く改善を感じ始めても、症状が完全になくなるまでには時間が必要なことがあります。